吹田市北千里アルプス鍼灸整骨院の大岩根です。

今回は運動後に起きる筋肉痛についてお話しさせて頂きます。

筋肉痛とは運動に伴って起こる筋肉の痛みです。一般的には、運動が終わった数時間後から翌日から翌々日というように、時間を置いて起こる「遅発性筋痛」が、「筋肉痛」と呼ばれています。慣れない運動を行ったとき、普段使わない筋肉を使いすぎた場合などに顕著に現れます。

筋肉痛のメカニズムは、医学的にははっきりと解明されていません。
かつては、運動したときに生じる疲労物質「乳酸」の蓄積が原因だとする説もありましたが、その矛盾点が指摘されていることから、現在は、運動によって傷ついた筋線維を修復しようとするときに起こる痛みであるという説が有力となっています。
(1)普段使わない筋肉を突然使ったり、同じ筋肉を使いすぎたりすることで、筋肉を構成している線維(=筋線維)や周りの結合組織に微細な傷がつく。
(2)損傷した筋線維を修復するために白血球を中心とした血液成分が集まる。このとき「炎症」が起き、刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が生産され、筋膜(筋肉を包んでいる膜)を刺激する。それが感覚中枢を介し、痛みとして感じる。
つまり筋肉痛とは、傷ついた筋線維を修復する過程で炎症が起き、生成された刺激物質が筋膜を刺激して起こるものと考えられています。

筋線維そのものには痛みを感じる神経がありません。痛みは、炎症が広がって発痛物質が筋膜に届くようになってから感じるため、時間差があると考えられています。
普段からよく動かしている筋肉には、筋肉に血液を送る毛細血管がよく発達しています。一方、あまり使っていない筋肉には、毛細血管が十分に巡らされていません。そのため、急激にその筋肉を動かしても、損傷した筋線維に血液成分が集まるまで時間がかかり、さらに発痛物質が生産されるまで時間がかかるとも考えられています。日頃からよく筋肉を使っている人は、少々筋線維を痛めても修復がすぐに進む=筋肉痛が起こりにくいのかもしれません。
ちなみに、「歳をとると筋肉痛が遅く出る」と言われますが、これも定かではありません。同じ運動をした後の筋肉痛の出方に年齢による時間差は認められなかったとする調査報告もみられています。

当院では運動指導も行っておりますので、気軽にご相談下さい。

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